『成人』
長澤まさみの成長の記録として鑑賞できるこの作品は、また、人がどのように「成人」するかを語っているように思う。
何も知らず芸能界に入った人間が、少しずつ、社会を裏形成している芸能界の仕組みに気づきだし、反骨を発揮していく。そんな精神性が、このDVDには秘められている。
表ジャケットの彼女の顔は、私のようにCGの仕事に携わってきた者にとっては、精細に見るとCGではないか・・・と、一瞬見まがう。少し背伸びするかのように、自分の未来像をここに表現したかったのかな・・・と、想像をたくましくする。
長澤まさみは、たいへん正義感の強い女性だ。彼女の出演作品にもそれが十分伺えるし、実際、芸能界のチャラついた状況からはとても離れたところに自分をおいている。スキャンダル記事が出たとしても、それは、芸能界での通例の金稼ぎ技。実際の彼女を見たことがあれば、そんな心配は、実際、無用無要とわかると思う。
勢い風当たりが強いのは当然。でも、前向きに生きようと願掛けしつつ、逆風に向かって突き進むような仕事ぶりには感銘する。彼女の美しい水着姿の表ジャケの笑顔には、その決意がしっかりと表現されているし、内容を見れば、彼女のその「強さ」がそこかしこに見受けられる。はっきり、スタッフは圧倒されている。そこが最高!!!!!!!!
「成人」した立派な長澤まさみの、未来に期待する。どのような「家族」を彼女は創っていくのか、である。繊細(fragile)でも、強靭柔軟(fragile)な「家族」を彼女なら創れると、私には思える。
どこかで、会えたらウレシイ。